予防医療について
人間の場合は、検診を受ける、予防接種をする、日々の生活に気を付けるなどの予防の知識がありますが、動物の場合は飼い主様が予防を考える必要があります。動物たちと楽しく暮らすには、食事の与え方を考えることや注意すべき行動を知ること、健康診断や予防接種を受けることなど飼い主様の行動が欠かせません。
人間の場合は、検診を受ける、予防接種をする、日々の生活に気を付けるなどの予防の知識がありますが、動物の場合は飼い主様が予防を考える必要があります。動物たちと楽しく暮らすには、食事の与え方を考えることや注意すべき行動を知ること、健康診断や予防接種を受けることなど飼い主様の行動が欠かせません。
ウイルス・細菌によって引き起こされる伝染病の中には、一度発症してしまうと治療が困難なものや、命に関わる重篤なものもあります。ワクチン接種をすることによって、そのワクチンに含まれる病気に対する免疫がつき、その病気にかかりにくくなります。また、万が一感染しても症状が軽く済みます。
ワクチン接種後にアレルギー反応として、顔や眼の周りが腫れる、元気・食欲がなくなる、嘔吐、下痢などの症状がみられることがあります。その際はすぐご連絡ください。夜間・休診日は対応ができないことがありますので、ワクチン接種は午前中をお勧めします。ワクチン接種を控えている方は、血液検査で抗体価チェックをすることもできます。
ご希望の方は、お声掛けください。
狂犬病はイヌだけでなく、ヒトを含む全ての哺乳類が感染する可能性のある『人獣共通感染症』です。狂犬病ウイルスを持つ動物に咬まれたり引っ掻かれたりすることで感染するリスクがあり、発症した場合、ほぼ100%死に至ります。
狂犬病予防法により、生後91日を過ぎたワンちゃんは、年に一回予防接種をすることが定められています。集合注射以外でも動物病院で予防接種することができます。
フィラリア症は犬糸状虫という白く細長い寄生虫が蚊を媒介して犬から犬へと感染していく病気です。このフィラリア成虫が心臓や肺動脈に寄生する事で、心不全や腹水、呼吸困難などを引き起こし、最悪亡くなってしまうこともあります。
一度寄生してから治療する場合、高いリスクを伴ったり、長い年月を必要とすることも多い為、しっかりと予防することが大切です。
フィラリア予防薬は飲むタイプ(錠剤やチュアブル)、首の後ろにつける滴下タイプなど、いくつか種類をご用意しています。また、万が一、フィラリアに感染している状態で、予防薬を投与してしまうとリスクがあるため、毎年予防薬を始める前に血液検査によってフィラリア感染の有無をチェックします。
ノミやマダニは吸血するだけでなくアレルギー性皮膚炎を引き起こしたり、伝染病や寄生虫を運んでくることもあります。
中には人間にうつる病気もいくつかあり、近年、マダニが媒介する病気の一つで、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)という新しいウイルスによる感染症が注目されています。感染動物から人間への感染も報告されています。
当院ではノミ・マダニの駆除・予防のためのお薬も飲むタイプや滴下するタイプなどいくつか種類をご用意しております。お気軽にご相談ください。
混合ワクチン
混合ワクチンは1回の接種で複数の病気を予防できる便利なものです。毎年1回摂取しましょう。
狂犬病ワクチン
狂犬病は人間にも感染する病気で、致死率も高いことから、毎年1回の予防接種が義務化されています。
フィラリア症
蚊が媒介する病気で、危険性が高い特徴を持っています。蚊の活動が多い4~12月の予防をおすすめします。
ノミ・マダニの予防
首の後ろに滴下するタイプや内服するタイプがあります。飼育環境や生活スタイルの応じて、毎月1回の予防をおすすめします。
予防をしっかり行えば、多くの疾患のリスクを低減できます。動物たちとの楽しい生活をつづけるためにも、ぜひ飼い主様が予防の知識を持ってください。わからないことがある場合、当院にご相談いただければていねいに説明いたします。
私たち獣医師は、ケガや疾患の治療をするだけではなく、予防によって皆様が愛するペットと笑顔で過ごしていただけることを望んでいます。